税率とは税額を決定するための課税標準に対して適用される比率のことです。それには2種類あって、1つは「法律に基づいて定められている税率(国定税率)と、もう1つは「条約に基づいて定められている税率」があります。
特殊な理由による関税の措置制度というものがあります。特殊な理由による関税の措置制度とは「便益関税制度」「報復関税」「相殺関税」「不当廉売関税」「緊急関税」「対抗関税」などがあり、便益関税制度以外は割増関税制度になります。
輸入貨物に課せられる関税の課税標準は、輸入貨物の価格または輸入貨物の数量によって課せられます。課税価格は課税価格の原則により規定されています。課税価格の原則は、現実支払価格を基礎として、日本輸入港までの運賃などの加算費用を加え、控除費用を差し引いた価格によって決定します。この原則が適用されない場合は、課税価格の特別な決定方法により課税価格が決められます。
輸入貨物が一定の条件に適合する場合に、関税納付義務の一部または全部が免除される場合があり、一部免除の場合を減税といい、全部免除の場合を免税といいます。それらの中には無条件減免税と条件付減免税があります。条件付減免税には、一般的な解除条件付減免税と制限的な解除条件付免減税があります。関税が納付されて、輸入許可されている貨物が一定の要件を満たしたときに納付した関税の一部または全部を払い戻す制度のことを戻し税といいます。
無条件免税には「変質又は損傷による減税」「加工又は修繕のために輸出された貨物の減税」「生活関連物質の減免税」「無条件免税」「再輸入減税」「外国で捕獲された水産物等の減免税」「外交官用貨物等の免税」「内貨原料品による製品の輸出免税」があります。
一般的な解除条件付減免税には、特定の用途のための規定輸入貨物に対する「特定用途免税」、特定の外交官用貨物に条件が付される「外交官用貨物等の免税」、規定された貨物の再輸出が条件の「再輸出減免税」といったものがあります。
制限的な解除条件付減免税は、配合飼料、単体飼料、落花生油の製造のために規定されている輸入原料品に対する「製造用原料品の減免税」、規定の輸出貨物を製造するために輸入される規定の原料品に対する「輸出貨物の製造用原料品の減免税」といったものがあります。
戻し税が行われる条件は「変質、損傷等による戻し税等」「輸出貨物の製造用原料品の戻し税等」「課税原料品による製品の輸出戻し税等」「輸入時と同一状態で再輸入される場合の戻し税」「違約品等の再輸出または廃棄の場合の戻し税等」などがあります。
適用貨物について基本税率に代わって一定期間に限り暫定的に適用される税率で、対象となるのはWTOの農業協定に基づく農産物や豚肉、各国との合意に基づく牛肉、軽減税率対象物品などがあります。
適用期限を限定して暫定的に実施されるもので、「加工または組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税」や「航空機部分品等の免税」などがその対象となります。
開発途上国の農産品と鉱工業産品について、関税上の特別待遇を与える制度で、対象国などを特恵受益国と呼びます。特恵関税を停止する方式には、エスケープ・クローズ方式とシーリング方式があり、場合によって使い分けます。
外国為替や外国貿易などの対外取引について定めているのが外国為替及び外国貿易法です。通称「外為法」と呼ばれています。輸出貿易の管理を規定しているのが輸出貿易管理令で、通称「輸出令」と呼ばれています。
外為法第52条の規定に基づいて輸入管理を規定しているのが輸入貿易管理令です。通称「輸入令」といいます。経済産業大臣によって「輸入割当品目に該当する貨物」「2号承認品目」「その他好評品目」などは輸入の承認が必要になります。
NACCS特例法は、NACCSセンターのコンピュータ(電子計算機)と税関、通関業者その他国際貨物業務を行う民間利用者が使用する端末機を電気通信回線で接続した電子情報処理組織の適正な運営を図るために制定された法令です。電子情報処理組織により処理できる業務は「税関手続における申告・申請業務」「処分の通知業務」「関税等の確保・納付・徴収業務」「保税地域における貨物の搬出及び保管業務」「統計や資料作成業務」などがあります。
国際貿易の発展のために国際運送と通関に関する免税処置などの特例を設けた法律が、コンテナー特例法です。貨物の国際運送に使われるコンテナーによる通関条約を通称コンテナー条約と呼びます。道路走行車両による貨物の国際運送に関する条約をTIR条約といいます。これら二つの条約内容を実施させるために関税法、関税定率法に設けられた特例をコンテナー特例法といいます。その内容は、コンテナーの通関手続や承認、TIR輸送についての規定が定められています。
物品の一時輸入のためのATAカルネ(通関手帳)に関する通関条約がATA条約で、この条件を実施させるための関税法、関税定率法に特例を設けたものがATA条約特例法です。ATA条約特例法にはATAカルネという通関手帳による物品の輸出入手続について規定が定められています
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