バリアフリー住宅 〜ユニバーサルデザイン〜

「バリアフリー住宅 〜ユニバーサルデザイン〜」について

ユニバーサルデザインとは、アメリカのロナルド・ロン・メイス氏によって提唱された、
製品や建物などが年齢、能力、障害の程度によらず、より多くの人が使いやすいデザインであることを目的としたものです。
とりわけ、住宅ではバリアフリー住宅と呼ばれます。

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ユニバーサルデザインの住環境

 

ユニバーサルデザインとは、アメリカのロナルド・ロン・メイス氏によって提唱された、製品や建物などが年齢、能力、障害の程度によらず、より多くの人が使いやすいデザインであることを目的としたものです。ユニバーサルデザインの7原則とは以下の通りです。

  1. 誰にでも公平に利用できる。
  2. 使う上で柔軟性に富んでいる。
  3. 簡単で直感的に利用できる。
  4. 必要な情報がすぐに理解できる。
  5. 単純な間違いが危険に繋がらない。
  6. 身体への負担が少ない。
  7. 接近して使えるような寸法、空間になっていること。

ユニバーサル住宅についての留意点は以下のようなものです。
@障害に対応する住宅:便座昇降機などの福祉用具化した設備機器を使用する。家具調ポータブルトイレ、ギャッチベッドなどの福祉用具を使用する。立上がり補助いす、手すり付き下駄箱などの福祉用具化した家具を使用する。埋込式段差解消機などの設備機器、福祉用具を使用する。音声付時計、点字付き家電用品などの生活用品として福祉用具を使用する。
A可変に対応する住宅:構造体と壁、建具、家具、設備の分離、可変、移動を考慮する。機能や容量が変化する設備機器、家具を使用する。
B予防に対応する住宅:無害内装材、自然塗装などを使用する。空気清浄機や脱臭換気設備などを使用する。弾性のある床材、滑止め床材などを使用する。防災、セキュリティシステム、移動監視設備などを使用する。

高齢化社会が進んでいて、2050年には実に総人口の3分の1にあたる32.3%が高齢者という超高齢化社会の到来が予測されています。そのため身体障害者や高齢者のために配慮のなされているバリアフリー住宅の需要が高まっています。国土交通省と厚生労働省の定める長寿社会対応住宅設計指針を理解しておくことも重要です。介護保険制度においては、必要と認められれば市町村から改修費が支給されます。ハートビル法を用いて高齢者や身体障害者が円滑に利用できるようにしましょう。

ユニバーサルデザインとバリアフリー

 

手すりを取り付ける場合には、対象者の身体機能に応じた設置が大切であり、設置の際には広範囲に下地補強をする必要があります。身体機能の低下によって、手すりの位置を変える可能性があるためです。手すりはできる限り連続させ、不可能な場合は手すりと手すりの間を400mm以内になるようにしましょう。手すりの設置基準は、廊下の場合、設置高さは床から750〜800mm、手すり経は28〜40mm位が適当です。便所の場合は便器先端より150〜200mm、手すり経は32〜36mm位が適当でしょう。

「段差なし」とは、設置寸法の3mm以下、仕上がり寸法で5mm以下のことです。住宅内部の床、出入り口は原則として段差なしにしましょう。玄関の段差を5mm以下とし、敷居と外部床の段差は20mm以下としましょう。玄関上がり框の高さは180mm以下としましょう。浴室出入り口も段差なしとしましょう。段差ができる場合は、20mm以下としましょう。

バリアフリーの開閉形状の種類は「開き戸」「引き戸」「折れ戸」などがあり、それぞれに短所と長所があるので適材適所を心がけましょう。開き戸の取っ手は握り玉のようなものは避け、レバーハンドルにしましょう。取り付け高さは床から800〜1000mmにしましょう。通路の有効幅は780mm以上、廊下に面した部屋に入るには750mm以上の有効開口が必要です。出入り口の幅は、750mm以上とすることが望ましいです。バリアフリーの建具は使いやすく余裕のあるものを適用しましょう。

階段の上り下りは、ADL(日常生活動作)の中で最も危険を伴う行為ですので、バリアフリーを目指すなら階段の構成には気をつけましょう。階段の形状は、踊場付折れ階段とし、回り階段などは避けましょう。階段の勾配を7分の6以下、550mm≦T+2R≦650mm(T:踏面、R:蹴上げ)としましょう。階段位置は寝室から便所への間にあると転倒の危険があるので注意しましょう。段鼻部分にはノンスリップを設け、滑らないようにしましょう。転落事故が多いので階段の手すりは降りる際に利き手側にくるようにしましょう。

バリアフリーの住宅

バリアフリーの設備

  洗面所をバリアフリーにするには広さを1820mm×1820mm以上のスペースにしましょう。そうすることによって脱衣動作などをスムーズにすることができます。また、浴室出入用に縦手すりを出入り口浴室側に設けると安全に出入りできるでしょう。床は濡れやすい場所なので水に強いシート系の床仕上げにしましょう。洗面器は車椅子使用者に便利なカウンター形式とし、取り付け高さは760mm程度を基準にし、水栓金具はシングルレバーの混合水栓としましょう。

浴室をバリアフリーにするには最低1400mm×1820mm必要です。浴槽は和洋折衷式が適しており、洗い場からの縁高さは350〜450mmとしましょう。浴槽の厚さが厚すぎると転倒のおそれがあるので注意しましょう。洗い場と出入り口に段差があるときはすのこを利用し、浴槽の手すりは使い勝手を検討して用途に応じて使い分けましょう。

便所のバリアフリーは高齢者や身体障害者にとって特に重要です。トイレと寝室の距離をできるだけ短くし、隣接しているほうがいいでしょう。介護者がいる場合は、介助スペースとして便器側に500mm確保しましょう。そのほか、暗くてもわかるホタルスイッチにしたり、足元灯をつけたり、出入り口は引き戸が外開き戸が望ましいでしょう。

台所のバリアフリーを実現するにあたって、調理動作は日常生活の中でも危険の伴う動作が多い場所なので気をつけましょう。長時間の立ち仕事を行わなくてすむように、無駄な動作が少なくてすむ動線にすることが望ましいです。調理カウンターは現在市販されている高さは800mmと850mmです。伸長に合わせて選びましょう。シンクの深さは、車椅子の場合は膝が入るよう浅型のものを用いましょう。

高齢者の寝室にバリアフリーを適用する場合、コミュニケーションの取りやすいように寝室と居間の関係を検討する必要があります。寝室と居間の間の建具を引き分け度などにし、なるべく間口を広くしましょう。広さはベッドでの就寝を考え、一人用寝室は6〜8畳程度、夫婦用で8〜12畳であることが望ましいです。間仕切りは遮音性能の高い建具が望ましいです。

  アプローチ(敷地内通路)に道路面と高低差がある場合、階段とスロープの利用があります。階段の寸法は、踏面36〜180mm(屋内)、300〜330(屋外)、蹴上げ120〜210mm(屋内)、110〜160mm(屋外)が望ましいです。昇降距離が小さい場合は緩やかなスロープで勾配12分の1とし、自走式車椅子のアプローチスロープの場合は15分の1以下としましょう。アプローチは凹凸のない平坦なものにし、段差5mmを超えないように気をつけましょう。

玄関はできる限りいすかベンチを設置できる空間を確保し、玄関の上り框とトイレとを接近させると転落するおそれがあるので離しておきましょう。玄関の段差対策のポイントは、玄関に手すりを設置し、段差処理として180mmを超える場合は土間に式台をおきましょう。上り框を上がる手すりは、土間より750〜800mmの高さ、上端は玄関ホールに立ったときの肩の高さ±100mm上方とします。

集合住宅の共用廊下は幅1400mm以上とし、共用廊下に面する玄関ドアにはアルコーブ(玄関前のスペース)を設けると車椅子、高齢者の出入りに安全です。共用部のロビー、廊下などにおけるアルコーブの位置づけは、人々が出会い、会話をする半私的な空間スペースとなります。

設備類のバリアフリーについては以下のことに気をつけて計画を立てましょう。

  1. 水栓金物:シングルレバー式混合水洗にしましょう。
  2. 調理機器(コンロ):立ち消え安全装置付きのものを用いましょう。
  3. 電気設備の取付け位置:コンセントは床仕上げ面から400mm程度でスイッチは床仕上げ面より900mm〜1200mm(通常より低い)にしましょう。
  4. 安全装置:ガス漏れ探知機、火災報知機などを導入しましょう。
  5. 通報装置:トイレ、浴室などには非常ブザーなどを設置しましょう。
  6. 冷暖房の計画:居間、食道、寝室、便所などに暖房設備を設置しましょう。床暖房は空気を汚さないので快適です。
  7. 照度:JIS照度基準の中間値の2倍程度の照度をできる限り確保しましょう。

車椅子使用者の基本的ハンディキャップを考えると段差20mm程度を超えられず、スロープは15分の1を超えると登れないでしょう。廊下幅850mm以上必要で、方向回転には1500mm四方の場所が必要でしょう。高い所1200mm以上、低い所600mm以下には手が届きません。それらのことを考慮してバリアフリーを適用しましょう。

福祉機器の導入は、バリアフリーにって必要不可欠です。建物の段差が避けられなかった場合などは段差解消機を導入しましょう。そして住宅の階段にレールを敷き、駆動装置となるいす部分を設置して昇降する固定型階段昇降機も導入しましょう。さらにホームエレベータも導入することによって快適な生活を送ることができるでしょう。

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